阿部美保子さんは、近年目が弱くなって白杖を使用しています。でも現在も、九条の会の例会や集会などには、白杖を突きながら積極的に参加されています。頭が下がります。
この歌集は、ご自身が長年詠まれた短歌を、パソコンでご自身がまとめて出版したものです。
中にはエッセイも掲載されています。これまでの人生の歩みや、戦争反対!憲法を守ろう!9条を生かそう!という平和運動への熱情も感じられる、本当に心に染み入る歌集です。
短歌を通じて、平和運動の幅の広さも感じられます。阿部さんの生きてきた証も、この「歌集」には綴られています。推奨いたします。内容について詳しくご紹介できないのが残念です。
文責:HP担当者
「歌集:早池峰の山」に掲載されている短歌の一部を、下記に紹介いたします。
父の記憶で、1つ腑に落ちないことがあった。父の戦地での写真に笑顔で口にしている物が私には羊かんに見えたことだ。まさかと思いながら、長年頭にのこっていた。ところが、昨年8月26日付け「しんぶん赤旗」の詩壇で、詩人中村純氏の一文を見て閃いた。
そこには、中村氏の息子が登山隊の装備で、飯盒、水筒、羊かん、キャラメルなどを準備していることが記されていた。それで、四國五郎(1924~2014)の作品に描かれている日本兵の装備と同じと気づく。〈 前薬盒に六十発/後盒に四十発/雑曩に五十発/手榴弾三発/手にするは九九式短小銃・帯釼ひと振り/水筒に水四合/乾麺包一袋/羊かん・キャラメル 〉(「臓腑」より)
(画像は、水木しげる作-ラバウル戦地)
80年前、たったそれだけの装備で戦地にいた息子と同年代の青年。・・・この文を読んで、私は早速詩集を手に入れた。父がそこに描かれているようであり、写真の父が食べていたのはやはり羊かんだったのだと確信できたからだ。
戦地の記述により、父が生きて戦地からもどったことは、奇跡ともいえる。口数の少ない父からは、戦争のことをほとんど聞くことがなかったが、戦地での事を忘れたいかの様に大酒飲みになり、結核、肺気腫を患い、72才で亡くなった。
今、私は、絵本「平和ってどんなこと?」を紙芝居にすることをやっている。
我が家の夫もいろいろな病気を抱えており、寒い時期になると保湿剤を欠かすことができず、とても他人事ではありません。
お金のある人は市販薬をどんどん買って使用しろ、金のない者は死んでも仕方がないというのでしょうか。
医療格差が増々広がってしまいます。国民民主党も医療費の削減を政策に掲げています。現役世代の負担軽減につながるということらしいですが、これは真っ赤な嘘です。子どもから高齢者まで負担を強いることになります。
子どもの医療費無料化が全国的に進んでいますが、OTC類似薬が保険から外されると、新たに負担が発生します。難病患者さんも同じです。薬には副作用があります。さらに素人判断の服用は重篤な病気を見逃してしまうことにもなりかねません。
政府はOTC類似薬の保険外しを来年度から実施する予定だと報道されていますが、どの薬が対象になるか、詳細は不明です。 みんなで「OTC類似薬を保険から外すな!」の声をあげましょう。
政府は昨年の秋に高額療養費の引き上げを狙いましたが、患者団体や医療団体の猛反対で、凍結せざるを得ませんでした。参議院選挙が終わったらまた改悪を企てるに違いありません。
アメリカの言いなりで軍事費に5年間で48兆円もつぎ込む。国民のいのちに直結する医療や介護などの社会保障費は削る。
こんな国民をないがしろにする自公政権を一刻も早く終わらましょう。
判決は、物価下落を理由とした保護基準の引き下げには厚労相に裁量権の逸脱・乱用があり、違憲と断定した。そのうえで、「デフレ調整」は社会保障審議会の生活保護審議会の生活保護基準部会などの検討を経ておらず、専門的知見の裏付けを認められないとし、生活保護法違反だと認定した。
物価の高騰に追いつかない賃上げや年金。病気などにより生活が困窮し、いつ誰が生活保護の対象になってもおかしくない。国と自治体を相手取って起こされた裁判は、生活保護利用者が反対意見により10年近くも憲法がうたう最低限度の生活を満たない状態を強いられ、200人を超える原告が無念のうちに亡くなった。
国は謝罪し保護の一日も早い引き上げと、差額保障をさかのぼって支給するなど、被害の回復が求められる。